熱中時代 その⑥
カテゴリ:働くひとたちin メディヴァ
少しご無沙汰している連載シリーズの「熱中時代」。
若干ネタ切れ感に焦りつつも、今回は私、人事ブログチーム大木が
1年半ほど続けている「陶芸」について、ご紹介させていただきます。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「陶芸の"妙"と"功名"」
私は月に3回ほど、土曜日にメディヴァと同じ用賀にある陶芸教室に通っています。
きっかけは知人からの誘いでした。
実際にやってみると陶芸は初心者でもそれなりに楽しめるものです。
よく地方の観光地などでも窯元の陶芸体験などがあり、体験したことのある人も多いと思いますが、ド素人でも匠のフォローでちゃんとした作品が出来上がりますし、多少歪んでいても曲がっても、それが手作りの味だったりもします。
しかし私が初めて教室に行ったときは、その「旅行先の陶芸体験」のイメージとのギャップにかなり驚いてしまいました。
違いの一つは、作業工程と使う道具です。
テレビでよく見る陶芸は、ろくろが勝手に回っていて、柔らかそうな土にそっと手を当ててヒュルヒュルッと窪ませたり伸ばしたりして最後にピッと糸で切る、みたいな感じだと思うのですが、私が行っている教室で使う道具はこちら↓です。
(道具) (土が乗ったろくろ)
電動ではなく、自分の手で回すろくろです。
ろくろを乗せた土を、最初は手で全体の成形をして、その後、「道具」写真右側にある平ベラや木ゴテ、刀などを使って、少~しずつ地道に仕上げていきます。

( 削り中)
焼く前ですが、完成形がこちら↓です。
今回は、「小どんぶり」を作りました。

とてもキレイに仕上がりました。
今回は途中からもっと高さを出すために継ぎ足したりしていたら歪んでしまったため、かなり先生の手が入っています。
さて、こんなふうに説明では一瞬のプロセスですが、
ナント、この1個作るのに、ここまで 5時間以上(!)かかっています。
そしてこのあと、本当の完成までは、「1週間以上乾燥→800度くらいの低温で素焼き→絵付け・釉掛け→1200度以上の高温で本焼き」と、1ヵ月以上かかります。
想像との一番の違いは、この「時間」でした。
「5時間」は初心者ゆえの部分ももちろんありますが、一緒にやっているベテランの生徒さんでもやはり3~4時間は必至です。
テレビや陶芸体験でよく見るろくろは"自動ろくろ"で、もともとは量産するために短時間で作品が出来るように考案された道具なのだそうです。
最初は面食らった"所要時間"ですが、続けるうちにそのおかげで予期せぬ功名を手に入れたような気がしています。
それは・・・「根気と集中力」です。
自分でも昔から集中力無いなと自覚していましたが、最初は5~6時間も椅子に座ったまま一つの物事だけをしているのが相当辛かったです。
それで集中力が途切れて他の事を考えながら作業していると、それが明らかに作品に影響します。
部分的にすごく薄くなってしまっていたり、不均等な力がかかって歪んでいたり。
多少歪みがまだあっても、「もうこの辺でいいか」と勝手に見切りをつけたり。
素人目には分からないくらいの事でも、先生には一目で分かってしまうようです。
それで怒られたり注意されたりを繰り返すうちに、作品が出来上がるまでその物に集中する事と、本当に完成するまで取り組むことが少しずつ出来るようになってきました。
なんとなく、そういう心だか精神だかの筋肉が鍛えられたような感じがします。
そしてそれが出来るようになってくると、成形を始める時"感覚まかせ"だったのが一指入魂(?)するようになり、飽きやすい地道な削り作業も納得行くまで続けられるようになりました。
これは仕事にも役立っていて、これまであっちこっちといつくかの作業を同時進行で進める方が自分には合っていて効率が良いと思っていましたが、必要に応じて一つの作業が完結するまで集中するという選択肢が増えたように思います。
そして、陶芸の妙は、成形の段階ばかりではありません。
陶芸は「焼成」の作業が一番難しいと言われていて、その作品の出来を何よりも左右するのだそうです。
「焼成」は全て先生の手によるので詳しいことは分からないのですが、"酸化"(充分に酸素を送りながら完全燃焼させる)と、"還元"(出来るだけ酸素を少なくして不完全燃焼させる)の2手法があり、それぞれの「土」「釉薬」と「熱」「酸素」の化学反応によって、同じ土でも色味や艶・斑紋の出方などが全く変わります。これは実際に違いの出た作品を見ると、本当に面白いです。
この焼成の他にも、「菊練り」という最初に土を練る作業があり、「菊練り10年」と言われるほど(誰が言ったか知りませんが)重要な技なのですが、それが出来るようになるのが、今の私の目標です。
もう少し上達したら、次はこの菊練りと、「焼成」による発色の違いについて、ご紹介したいと思います!
人事ブログチーム 大木

