熱中時代 その④
カテゴリ:働くひとたちin メディヴァ
「フォークダンス」と聞いて皆様は何を思い浮かべますか? きっとマイムマイムやオクラホマミクサーなど、小中学校で踊ったことではないでしょうか。でも、本来は「民族(folk)舞踊(dance)」、つまりそれぞれの民族がお祭りや娯楽等のために受け継いできたその土地の踊りのことをいいます。例えば、盆踊りは日本のフォークダンスと言えます。
メディヴァ熱中時代第4弾は、そんなフォークダンスの魅力にすっかりとりつかれている、わたくし小川のFD談義(?)をお届けしたいと思います。
(スウェーデンの夏至祭。草花で飾った白樺(夏至柱)の周りを歌って踊る)
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という私も、初めはマイムマイム・オクラホマミクサーなどのレクリェーションダンスとしてしか思っていなかった。
今から丁度10年前、地域のミニコミ誌で、自宅近くの小学校で毎週金曜日の夜、世界各国のフォークダンスを踊っているサークルがあることを知った。記事に出ていたブルガリア、スウェーデン、ギリシャ、ドイツ、ポーランドって一体どんな踊りなんだろう?見てみたいと思った。ロシアやメキシコの踊りは想像がつくが、その他の国の踊りはTV等でも見る機会がなかったからである。
「スキップが苦手な人でも基本から分かりやすく教えてくれる」初心者講習会が始まるとあったので、参加してみることにした。私は運動神経は悪い方で体育は苦手、踊りは見るのは好きだが自分が踊るということには全く興味はなかった。そんな私が初心者講習でも受けてみようかという気になったのは、やはりフォークダンスというと誰もが簡単に踊れるレクリェーションくらいに思っていたからである。それに当時運動不足を感じていたので、自宅近くでその解消ができればという気持ちも後押しした。
(メキシコの踊り、お祭にて)
最初に会場に着いてビックリしたのは、皆のコスチュームが少女漫画のように華やかで可愛いかったこと!フリルやレースのついたブラウス、ペチコートで膨らませたギャザーたっぷりのスカートと、首から下はまるで20歳前後の乙女のよう! それで踊るとスカートが翻って軽やかにみえる。
講習が始まった。まず指導者が始めに踊り方を教えてくれて、次に音楽をかけて踊る。初めて音楽がかかって踊った時の嬉しさと感動は、今でも鮮明に覚えている。音楽無しで手足を動かしていただけでは何ともなかったが、音楽がかかるとその動作が曲にピッタリ合って、とても愉快な気分になった。
そんな感じで何曲かの楽しくて簡単な踊りを踊り、時々初心者は休憩して会員さん達の踊りを見る。どれもとても素敵な踊り。音楽を聴いているだけでも楽しい気分になる。踊れたらもっと楽しいだろうな、自分も早くあんな難しそうな踊りが踊れるようになりたいと思った。
この日から、私はすっかりフォークダンスにハマッてしまった。6回の初心者講習が終わった途端、難しい曲がどんどん入ってきて苦労した。いくつもの基本ステップの他に、国や曲ごとに違いがあるので大変だったが、それよりも音楽に合わせて身体を動かすことの楽しさの方が勝っていたので、週1回の例会日を指折り数えていた。国によって踊りの傾向が違うし、同じ国でも地域によって異なってくるので、覚えるのは今でも大変だ。しかし、だからこそ興味深く奥深い。それがフォークダンスの醍醐味であると思う。
(ハンガリー、ホッローケー村(世界遺産))
メキシコは華やかで陽気な感じだし、ロシアはバレエの要素が多い。スペインはやはりカスタネット、イタリアはタンバリンを持つ踊りが多い。西ヨーロッパに比べて、ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリー等いわゆる東欧はフォークロアの宝庫で、数え切れない程多くの民族音楽や舞踊があり、今でも各地で大切に受け継がれている。
男女カップルの踊りが大半のヨーロッパに対して、ブルガリア、マケドニア、セルビア、ルーマニア、ギリシャ等バルカン半島の国々は、ルーマニアの一部を除いてカップルダンスは殆ど無く、チェーン(チェーン状に一列に横並び)ダンス、もしくはシングルサークル(一重円)のダンスになる。チェーン状の先頭(右端)は村一番の踊り手、最後尾(左端)は二番手が来る。そして右へ動いたり左に動いたり、蛇行したりと色々な動きをする。手はつなぐか、両隣の人のベルトをつかむ。肩を組むこともある。
初めのうちは、チェーンやシングルは、相手を必要とするカップルダンスとは違って、"個人踊り"(個人主義)じゃないかと思っていた。しかし実はそうではなかった。ベルトをつかむとその人の腕と自分の腕が重なり合い、その部分でその人の動きや振動を感じる。更に、それはその隣の人からのものであり、更にまたその隣の人からのものである。手をつないだり肩を組む場合も同様だ。間違えると迷惑をかけるが、うまくいくと全体として調和の取れた1本の綺麗なチェーンとなる。皆との一体感、連帯感が感じられるのだ。
バルカン諸国の中でも、ブルガリアやマケドニアのリズムは変則拍子が多い。一例を挙げると、7/8拍子、11/16拍子などだが、その変則拍子の種類も20種類前後ある。音楽は面白くて聴いていると楽しいが、いざ踊りとなると難しい。難しいがその分味わい深いし、身体が音楽に合った時や皆で同じ動きができた時の喜びは最高である。また、同じブルガリアでも各地方により、特徴がある。同じ国でも地域によって踊りが異なるのは、地形や気候、歴史、文化等が違うから。 、、、と、このように書いていくとキリがない。
踊りを通してその民族の文化を感じ、その民族や土地に想いを馳せる・・・。フォークダンスにはこういう楽しみもあるのだ。
(ブルガリアのバラ祭り。真っ黒に日焼けしたバラ農家のおじちゃんおはちゃん達が、民族衣装で盛装して歌って踊りながら、バラの収穫を祝う風景)
今は金曜夜の地元の例会に加えて、土曜日は国ごとの専門家に習っている。初心者時代と同様に、今でもダンスの週末は待ち遠しい。(ここで1週間のストレスを発散するのだ!(笑)) 上司や周囲の理解があり、金曜は少し早めに帰らせてもらっている。その分、他の日に残ったり金曜夜や土曜に自宅で仕事をする。メディヴァはこのように個人の状況に柔軟に対応してくれるので、会社に埋没することなく自分を生かしながら勤務できるのはありがたい。周囲も温かく送り出してくれる。
今年は特別に長めの夏休みをいただき、チェコにダンス研修に行くことができた。それは夢のような体験で、その様子は別の機会にお伝えしたい。
採用コーディネーター 小川
(ブルガリア、トラキア地方の民族衣装)
(メディヴァ仮装大賞受賞(昨年の忘年会にて))
ブルガリアの音楽と踊りの映像


